■地域における事業者間連携による自律的取組に係る支援
<事例 ~8~>
琴浦モビリティグループ
取材日:令和4年12月6日(火)
<地域における事業者間連携による自律的取組に係る支援>活用事例
「地域5社連携経営課題を克服、女性や高齢者ドライバーにも安心して自動車に乗ることが出来るサービスネットワーク提供」
琴浦モビリティグループ
取材日:令和4年12月6日(火)
<地域における事業者間連携による自律的取組に係る支援>活用事例
「地域5社連携経営課題を克服、女性や高齢者ドライバーにも安心して自動車に乗ることが出来るサービスネットワーク提供」
<琴浦モビリティグループ事務局赤碕ダイハツ外観>
<メンバー>
左から くらみつ自動車工業 社長、なにわ自動車 社長、赤碕ダイハツ 社長、ながれ自動車販売 社長、赤碕ホンダ販売 社長
<取材先概要>
- ① グループ名
- 琴浦モビリティグループ
- ② 代表者名
- 会長 上田啓悟
- ③ メンバー数
- 5社
- ④ 主に実施している事業
- 合同チラシの発行(新聞折り込み)ほぼ毎月
- 地元ケーブルテレビ合同CM放映(夏期高校野球鳥取地区予選)年1回
- 用品、タイヤ等共同仕入れ
- 繁忙時の業務外注(急な入庫にもお互い融通しあえる)
- 車検証更新共同便運行
- 緊急時のレッカーや現場急行、ヘルプの連携
- 人材交流(退職者の受け入れ)
- 公的補助金取得のための資料作り、情報公開
- 機器の共同購入・使用
- ⑤ 定期的に実施している事業
- 合同研修会
- 最新安全装置体験会(自動ブレーキ等)
- コトモビミーティング(月1回)
取材にご対応いただいた
<会長 赤碕ダイハツ有限会社 代表取締役 上田 啓悟 様>
<なにわ自動車 代表 浪花 孝志 様>
<取組み事例>
- ⑥ きっかけ
- 平成16年に合併して一つの町になった琴浦町。当時は2万人だった人口も年々減少し、現在では16,000人程まで減少しています。この時点で保有台数としてはそれほど減っていませんが、将来的に激減するのは目に見えています。それに伴って大手のディーラーは撤退を始めました。JAも整備工場の併合を始めました。そうなると顧客の難民化が始まりました。とはいえ、残された整備工場は何処も小規模であり、人材難で整備スタッフが獲得できない現状で、新たに顧客を受け入れることに限界がありました。
また、日曜営業が当たり前のディーラーのサービスを体験した顧客からすると、地元の事業者のサービスが物足りないと思われる懸念がありました。そこで、10年前から漠然と考えていた「アライアンス構想」(一社ではどうにもならないことも複数の会社と手を組めば出来ることがたくさんあるのではないか?)を実現させるタイミングではないかと思い、行動を始めました。
- ⑦ 事業開始までの流れ
- まずはこれまで漠然と考えていた「アライアンス構想」を図や文章に落とし込んで、社内や他業者を説得できる資料作りを始めました。そして1年くらい掛けて社内スタッフや他業者の説得を始めて2020(令和2)年7月に「琴浦モビリティグループ」を結成することが出来ました。
- ⑧ 事業の特徴
- 零細企業が苦手な宣伝、広報、ブランディングをグループとして実施している。
タイヤや用品の仕入価格を「コトモビ特別価格」として統一し安価にしてもらっている。
- ⑨ 効果(取り組んでよかった点)
- 地域内での存在感、知名度が一気に高まった
- 経営者同士の意見交換、情報交換が常に出来る
- 繁忙時に仕事を頼みやすい関係づくり
- 全国的に注目されることが多くなった
- 車販の販売台数が増加し、メーカーからの仕切りも有利になった
- 新聞折込チラシに掲載した中古車の販売実績が増加した
- ⑩ 気づいた点、工夫点
- コミュニケーションを頻繁に取れる機会づくり
- 問題点はすぐに話し合い、すぐに解決する
- 事業の取組がマンネリ化しないように、常に新しい企画を提案していく
- ⑪ PRしたい点
- 我々のような取り組みは、全国の何処でもそのまま真似できるビジネスモデルでは無く、地域性に依る部分が大きいと思います。
ただ、どんなカタチであれ、地域内で連携することによるメリットはたくさんあると思います。全国の整備事業者に何かしらヒントとなれば嬉しいです。
<琴浦モビリティグループ事務局赤碕ダイハツ外観>
<日本自動車会議所 クルマ・パートナーシップ大賞 地域・コミュニティ活性化賞受賞>